集中豪雨・土砂災害!避難指示どうする?避難勧告どう逃げる?

下呂温泉
こんにちは!西ちゃん(プロフィールはコチラ)です。

平成8年、私は岐阜県下呂市で新婚生活を送っていました。窓を開けると飛騨川が流れその向こうに国道41号線。後ろにはJR東海高山線が走っていました。飛騨川の水位が大雨で濁流となり後ろでは、土砂崩れが起こりました。当時は、携帯電話が普及しはじめたばかりでパソコンもスマホも無い時代で新聞記者やニュースのスタッフの方が情報を集めるために電話をかけてきたりしたものです。土砂崩れのあとに作られたのが、写真の少ヶ野トンネルです。平成30年7月の豪雨によりトンネル内部も浸水していました。

下呂少ヶ野トンネル
西ちゃん

普段よく通るトンネルも水浸し。車で走ってると川の中を走っているような恐怖を感じます。

避難指示や避難勧告、どう動く?

私の住まいでも大雨・洪水・土砂災害による避難指示(緊急)が出ました。下の子は、「大丈夫?逃げなくて良いの」と飛び起きましたが、「避難指示やで避難勧告出てから移動すれば大丈夫じゃない?」と再び眠りについてしまいました。翌朝の新聞やニュースで床上浸水の被害をまのあたりにし油断していたけれど想像以上に危険な状態だったのだと知りました。

災害時に逃げ遅れる理由(正常性バイアス)

災害時は、正常性バイアスが働きます。正常性バイアスは、被害が予測できるのに自分にとって都合の悪い情報を無視する心理状態です。「自分だけは大丈夫」と逃げ遅れてしまうのだそうです。

警報

避難指示も大雨警報も南北に離れた土地に同じように災害情報が来るため「今まで何もなかったから大丈夫!」と思い込んでしまっていました。

自分の地域では、穏やかな天候でも雷警報や大雨警報が出ます。市町村合併で南北に細長い地域に同じ災害情報が流れるため油断していました。観測所があるのは南側。雨量観測所があるのは西側。住んでいるのが北側。幸い被害は、なかったけれど災害時の安全よ判断基準は、下げて行動するのが安心だと思いました。

正常性バイアスは、過去の大丈夫だった経験から「自分の住んでいる地域は、大丈夫」と動き出せないことにつながり、自分の判断で家族が犠牲になっていたらと考えるとゾッとします。

恒常性バイアスと呼べる心理状態は、普段予期せぬ出来事が起こっても変化に疲弊しないために働くものだそうですが災害時は、逃げ遅れの原因になります。

「特別警報の情報の乏しさ」「災害経験の少なさ」で危機感が欠如していました。教訓として災害時は正常性バイアスが働くことを考慮して避難基準のハードルを下げて決めておくのが大切です。

ハザードマップで危険箇所を把握しておく

西ちゃん

ハザードマップ(被害予測地図)を見ると、避難所に指定された場所は山側で土石流警戒区域に近いです。私が住んでいる地域の洪水浸水区域の透過率は、20%!ですが今回の豪雨で川が氾濫した地域も通過率20%でした。普段から危険箇所を把握しておきたいものですね。

ハザードマップは、絶対ではありませんが自然災害に対する危機意識が大切です

被害予測地図ハザードマップ
大雨特別警報台風や集中豪雨により数十年に一度の降雨量と大雨。数十年に一度の強度の台風や温帯低気圧による大雨
暴風特別警報数十に一度の台風や温帯低気圧による暴風
高潮特別警報数十年に一度の台風や温帯低気圧による高潮
波浪特別警報数十年に一度の強度の台風と温帯低気圧による高波
暴風雪特別警報数十年に一度の強度の台風と温帯低気圧に伴う暴風
大雪特別警報数十年に一度の降雪量となる大雪

特別警報は、今回はじめて聞きました。危機意識が低かったのは、災害経験が乏しいことや大雨による被害を見くびっていたからです。集中豪雨で水かさが増し堤防が決壊する意識がまるでなかったのです。山間部に多い地すべりや土石流災害が大雨が結びつかなきませんでした。そのため避難指示の段階で逃げ出すこともできず防災訓練のように集まることもできませんでした。避難所に行けば100%助かる保証はありませんが避難勧告まで待って移動するより一刻も早く危険な場所から離れる判断をするべきでした。

豪雨による災害時は、危険な場所から安全な場所に移動することが大事、最低限の荷物だけ、あるいは身1つでも移動する!

堤防が決壊したら数分で浸水して命に危険が及びます。岐阜県関市では、高いところに避難するように避難指示がでた段階ですでに一階建物部分は、水に浸かり上へ上へ逃げるしかなかったといいます。

災害に対して行動出来なかった教訓をいかすために避難指示、避難勧告が出たらどのように逃げるか?まとめることにしました。

土砂災害

その前に被害状況を・・

平成30年7月豪雨

翌朝下呂温泉周辺に住む友人から送られてきた写真です。

集中豪雨

国道も県道も土砂崩れで通行できません。JR高山線の復旧の目処はたっておらず代行バスも走っていません。高山線で通学していた子たちは列車が運休しているため毎朝40分かけてバス停まで車で送ってもらい更に1時間のバス通学をしています。往復にかかるガソリン代や時間にバスの定期代が1ヶ月2万弱。息子の同級生たちは、毎日時間をかけて通学しています。保護者の方の負担を考えると他人事とは思えません。

集中豪雨

JR高山線とバスが運休したため高校は6連休。小学校中学校は5連休になりました。休みになり喜んでダラダラしているのは子どもたちだけ!

西ちゃん

道路が通行止めになると買い物に行けなくなる、病院に行けなくなる、薬がもらえない、高齢者や大人たちは、大変です。うちの子供たちが通う路線は、早く復旧したので良かったです。

集中豪雨

東海地方の自然災害といえば昭和33年の狩野川台風、昭和34年の伊勢湾台風などが有名です。昭和56年の56豪雪の記憶がある程度、平成16年の高山での台風も直接被害に遭っていないので災害への意識が低いのです

西ちゃん

平成30年の集中豪雨や土砂災害が発生した地域に住む友人、復旧に加わっている友人、自分もよく行くその場所で災害が起こりました

大雨による浸水、どう逃げる

下呂温泉

豪雨で川が氾濫し土砂崩れの被害があった岐阜県。地震や津波とは違って「大雨」の大災害としてはかなり大きなものでした。大規模土砂災害で国道とJR呉線が不通になった広島。大小8箇所の堤防が決壊し浸水した岡山県倉敷市真備町。真備町は、数分で浸水し冠水や水没の被害が起こったようですが映像を見ると涙が出るし浸水の恐ろしさに打ちのめされました。豪雨で避難勧告が出ていた地域は、広島・山口・京都・愛媛・兵庫・高知・大阪府・香川県などですが勧告が出た時点で身動きがとれないほど深刻な状況になっていることも考えられます。解除が待つのではなく、命を守る、指示の段階で移動しておけば被害を最小限に食い止められます。

浸水の深さの目安を図解にしました。浸水50センチで大人の膝の高さほどです。1メートルで大人の腰のあたりになります。小学生の子だったら首まで浸かってしまいます。プールのように人だけがプカプカ浮いているわけではなく大木や鉄筋などが流れてきたらどうしようもありません。1階軒下あたりで浸水2メートル、2階軒下あたりで5メートルの浸水となります。家に水が入った数分後には、腰や胸までになって命からがら逃げ出さなければならなくなります。1階から2階へ、2階から屋根へ!!高い方へ高い方へ逃げるしかありません。前段階で避難指示が出ていたら速やかに移動を開始することでリスクを減らせます。

浸水の被害状況の目安

大雨洪水による浸水・土砂災害の発生そのときどうする?

水害が起こると、下水や、し尿槽があふれ返り住宅の壁に汚水が付着します。水害後の消毒方法としては、逆性石鹸(塩化ベルザルコニウム+クレゼール石けん)屋内や床上・手指の消毒にも逆性石鹸が使われますが・・それは、 後からの話です。水害後は、シャツ・ズボン・下着・靴下などの衣類の不足しました。自分の衣服が汚水にまみれる可能性もあります。このようなことから日頃から家族全員がジップロックに最低限の衣類を入れ各自自分用の荷物を持って逃げるといいかもしれません。

車で避難するのは、危険

通れない道路

車で避難するなら避難指示の早い段階だけにします。マフラーが浸かるほどの深さになるとウォーターハンマリング現象を起こしエンジンが止まります。水没していなくても、大雨や台風でもウォーターハンマリング現象は起こります。電気自動車が水没すると感電の危険性が高まります。水没した段階で修理に出しても費用が高額になるため廃車にする人が多いようです。自分の車は走れても立ち往生した車が前で止まってしまうこともあります。前にも先にすすめません。エンジンに水が入ると火をふくこともあります。エンジンが止まってしまうと自動で開閉する窓もあけれなくなります。外から水圧がかかると車外に脱出することもできなくなります。車の中にガラス窓を割るハンマーなどを持ち合わせている人は少ないのではないでしょうか?

普段走っている道路が土石流で塞がってしまうかもしれないし、増水で橋が渡れないかもしれないのです。普段からハザードマップで地震災害での危険箇所や、土砂災害での危険箇所、急傾斜地の多い箇所を把握しておくといいですよね♪

判断ミスが命の危険を脅かすこともあります。避難指示があった段階ですぐに避難を始めるのが理想的。(関市では、避難指示の段階ですでに逃げ出せない、誰も助けてはくれない、誰も助けにはこられない、自分の命を自分で守るしかない状況だったそうです。)私は、避難勧告があってから移動するつもりでいましたが一刻も早く安全な場所に向かい安全を確保しなければ行けないと思いました。

今回の豪雨で家に水が漏れてきたと思った数分後には、胸や首まで水がつかり命からがら逃げだすなど怖い経験をされたようです。

飛騨市では斜面崩落によって土砂が流入し線路も地面ごとえぐられており高山線の復旧には、まだ時間がかかるようです。国道よりも線路のほうが復旧に時間がかかるようで豪雨の爪痕というかんじです。

逃げ出すタイミングによっては、リュックすら手放さなければいけないかもしれないし、人命第一!ですからね。

「何を用意したらいいかわからん!」となりました。避難の足を止めてしまったのが「避難グッズ何を持って行けば良いのか?」と混乱したためです。でも今度からほ、最低限の物だけ持って移動しようと思いました。

男性と女性では必要なものが違うし家族一人一人最低限絶対必要なものをリュックに詰め込み逃げ出すようルールを決めました。

最低限必要なものは、自分自身で準備して自分の身は、自分で守るに限ります。

校庭

写真は、学校のグランドの土砂崩れです。学校は臨時休校だったので子供たちは、大丈夫でした。

最低限必要なものはリュックに入れる

自分の家族を守るために必要なものは、普段からすぐ持っていけるように日頃から準備しておきます。

避難指示が出ているなら用意する時間にも危険が押し迫るかもしれないので準備するより逃げ始める選択をします。

また車で逃げ出そうという考えは、捨てたほうがいいようです。車で逃げるから多少重くても大丈夫とあれこれ詰め込むぐらいなら、身軽に早く行動を起こしたほうが助かる可能性が高くなることもあるからです。

優先順位

被災後には、粉塵を防ぐマスク、軍手、タオル、ゴーグル、長靴や履き物などが必要になりますが、あらかじめ用意しておくと良いですよね。持って逃げられるかどうかは分かりませんけど。

優先順位は、自分の命を守ること、自分の命を守るために必要な物が入ったリュック、リュックの中は濡れない工夫をしておきます。我が家は、子どもたちが大きいので各自自分の荷物は自分で準備させるようにしました。赤ちゃんがいる家庭の場合、紙おむつやおしりふきなどが必要になります。リュックの中身は、雨で濡れないようにジップロックに入れておくと濡れません。スマホ・充電器・懐中電灯、大きい袋(合羽代わりになる)透明のビニール袋(汚むつ交換や汚いものなどに触れるとき手袋代わりにもなる)、ハサミ、現金(小銭)預金通帳、運転免許証・身分証明証・健康保険証・冬なら使い捨てカイロ・ティッシュ・ウェットティッシュ・絆創膏・常備薬・生理用品(おりものシート)・ペットボトル500CC1本。(自分の分だけ)食べるもの。(すぐに食べれる、素手で持たなくてもすぐ食べられる個包装のカロリーメイト)など。入るようならジップロックに入れた衣類など。

あると便利なもの

大きなバッグに大事なものを入れていても運び出せなければ意味が無いですし最悪バッグもリュックも流されるかもしれません。優先順位一番は、自分の命。リュックに入れるものは、命を守るために最低限必要なもの。そして災害時あると便利なものは旅行カバンに準備します。豪雨の場合は、ジップロックが濡れなくて便利なので活用しましょう♪

リュックとカバン両方に同じものを入れても良いのですが、リュックは最低限のものを最低の量だけで良いので入れます。例えば生理用品ならリュックは、1日分のナプキンだけ。カバンには一周期分のナプキン。飲み物だったらリュックには500Cc 1本だけ。カバンには3本というかんじです。

災害(入院)グッズとして用意しておきましょう
あると便利なもの
  • 情報収集するための携帯用ラジオ(乾電池)
  • スマホ+モバイルバッテリー
  • 飲料水
  • 懐中電灯
  • 救急薬品(常備薬)
  • 衣類
  • 非常用食品
  • 缶詰
  • 乾パン
  • 缶入りパン
  • 缶入りクラッカー
  • 赤ちゃんがいる家庭は粉ミルク+哺乳ビン+紙おむつ、
  • 女性(生理用品・おりものシート・膣洗浄ビデ)
  • 軍手
  • タオル
  • 下着、
  • タオル(使い回しがきく)
  • カッター、ナイフ、ハサミ(避難所には切るものが無い)
  • 袋、(大中小)
  • ロープ(洗濯を干すのに使える)
  • 地図
  • 紙、鉛筆、マジック(意外と必要)
  • おしぼり(衛生面)
  • マスク(埃や粉塵がひどい)

情報収集しておく、行動を決めておく

停電に備えて、ギリギリまでスマホや携帯の充電をしておく。モバイルバッテリーも満タンにしておく。土砂災害で道路が通れるか通れないかの情報もラインやTwitterがあれば入りやすい。普段から地元だけでなく交流の輪を広げておくと便利。同じ県内在住でも隣町の情報が意外と入ってこないことがあります。必要なのは情報で足りなくなるのも情報です。水没するかもしれませんがジップロックに入れて移動します。それから正常化バイアスが働くことも考慮して逃げ出すボーダーラインを家族できめておくことも大切です。

避難場所の確認をする

土砂災害と地震災害では、避難場所が違います。私の地元は地震災害が小学校。土砂災害が公民館になっていました。土砂災害と地震災害では逃げる場所が異なるのでなにもないうちから調べておきます。

断水に備えてトイレで用を足す

トイレで用を足しておきましょう。食べる我慢はできてもトイレだけは、我慢できませんからね。とはいっても数分で浸水する可能性もあります。常に優先順位の1番は命を守ることです。台風や竜巻、大雨警戒情報が流れたら窓をしめ、鍵をしめ、雨戸をしめて

る!1階2階の全部の部屋の確認をします。洗濯竿も倒れないように倒しておく、土砂災害時ガラスの飛散による怪我を防ぐためにカーテンがあればしめたほうが良いそうです。時間があればのはなしですけど。

西ちゃん

気象庁は、平成30年7月の西日本で起こった豪雨を、「平成30年7月豪雨」と名付けたようです。多くの方が犠牲になった豪雨。自然の恐ろしさを思い知らされました

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    西ちゃん押入れを改造したパソコン部屋でレビュー記事を得意とするブログを書く人、地元ライター
    岐阜県田舎村在住ブログ歴15年のブロガー。押入れを改造したパソコン部屋が私の仕事場♪当ブログは2016年8月に開設。 整理整頓が苦手で片付けられないまま一生終えそうだったけど、家族の葬儀をきっかけに、暮らしを整えるようになりました。カメラ、食べ歩き、ウォーキング、ラコニック手帳を愛する50代。 詳しいプロフィールはコチラ