「阿寺断層」のある中津川市加子母に岐阜県の防災ヘリ若鮎3号がやってきた

長野県から岐阜県に「またがるA級活断層「阿寺断層」について

阿寺断層

岐阜県と長野県にまたがるA級活断層「阿寺断層(あでらだんそう)」は、岐阜県中津川市神坂より中津川市内(旧木曽郡山口村、坂下、川上村、福岡、付知、加子母)をとおり、下呂市から萩原山之口にいたる70キロに及ぶ断層です。岐阜県下には、A級活断層が3箇所も存在します。

 

阿寺断層

 

阿寺断層は南部と北部の2つの区間に分けて活動すると考えられており南部ではマグニチュード7.8規模の地震、北部では、マグニチュード6.9規模の地震が発生するといわれています。また30年以内にマグニチュード6.9規模の地震が阿寺断層帯で発生する確率は、11%とされています。

 

しかし阿寺断層帯の北部と南部(中津川と下呂)が同時に活動した場合最大規模のマグニチュード7.9規模の地震が発生する可能性があります。

 

地殻変動で地震が発生する可能性が高まる?

 

東日本大震災によって3箇所の活断層が地殻変動の影響をうけ大規模な地震が発生する可能性が高まっているという話を聞いたことがあります。3箇所の活断層とは、新潟県(糸魚川)から長野県にまたがる「牛伏寺断層」、東京都から埼玉県にまたがる「立川断層帯」、福島の「双葉断層」の3つです。

 

「牛伏寺断層」では、マグニチュード8規模の地震が発生する確率が20%。「立川断層帯」ではマグニチュード7.4規模の地震が50年以内の発生確率が4%。「双葉断層はマグニチュード6.8〜7.5規模の地震が発生する確率が0%だそうです。そう考えると阿寺断層の11%が低い確率なのか高い確率なのかよくわからなくなってきます。

 

予測や予知・確率(割合)に関係なく忘れたころにやってくるのが災害です。自然の力には抗えません。地震が多いにも関わらず防災意識が低いといわれている日本、東日本大震災のときに地震グッズを買い求めた方も時間が経つとともに防災意識が薄れていくのでは無いでしょうか?いざというとき肝心なときの「備え」をお忘れなく。1年に2回くらいは、賞味期限の見直しや補充品の確認をしておきましょう。


岐阜県の防災ヘリコプター若鮎3号がやってきた

岐阜県の防災ヘリ(若鮎3号)が小学校にやってきました。防災ヘリは、消防庁が保有するヘリコプターで岐阜県には、平成6年に配備された「若鮎I」と平成23年に配備された「若鮎III」の2機が山岳・水難・火災などの救助活動を行っています。※若鮎若鮎IIは、北アルプスの奥穂高岳の救助中に墜落。

 

阪神淡路大震災をきっかけに誕生したドクターヘリは、心臓麻痺、脳卒中、交通事故、異常分娩など緊急を要する患者が発生した場合、要請元の消防署により岐阜大学学部附属病院高次救命治療を拠点にしてドクターヘリが出動する仕組みになっています。

 

岐阜県内のドクターヘリとドクターカー

 

ドクターヘリを使えば、拠点から高山まで30分、下呂まで20分、多治見まで13分大垣まで5分、白鳥まで15分で病院に重症の患者を搬送できるもので一般の方が要請することはできません。岐阜県の場合、岐阜市の岐阜県総合医療センター 、岐阜大学医学部附属病院、岐阜赤十字病院、岐阜市民病院が拠点病院になっています。羽島の松波総合病院、大垣の大垣市民病院、美濃加茂の木沢記念病院、関市の中濃厚生病院、中津川の中津川市民病院、多治見の多治見病院、高山の日赤(高山赤十字病院)久美愛厚生病院がそれぞれ拠点病院になっています。拠点病院は耐震耐火構造で近接地にヘリポートが用意されていることが条件となっています。
また中津川市民病院には、間渕則文医師が自らハンドルを握り現場までかけつけるシステムを取り入れており車内で救急外来と同じような処置を受けることができます。

 

災害時の防災ヘリ、救急搬送が中心となるドクターヘリの拠点はそれぞれ異なります。阿寺断層・根尾谷断層・跡津川断層などA級活断層が3箇所もある岐阜県、駿河トラフの東海地震、南海トラフの東南海地震・南海地震は、マグニチュード8規模の巨大地震になるだろうと予想されているだけに大災害で出動されないことを祈りたいものです。

 

若鮎3号

 

先日、「子どもと学ぶ防災訓練」が実施されました。東日本大震災に緊急援助隊として参加した職員さんが若鮎3号(防災ヘリ)から救助する様子を見せてくださり機体の見学もさせていただきました。地元の子どもたちは、地震の経験が少なく防災意識が低いのが現状です。

 

若鮎3号

 

岐阜県では、1969年(昭和44年)に郡上で発生した直下型地震(岐阜中部地震)と1984年に長野県木曽郡王滝村を震源とした長野県西部地震が発生しています。我が家の爺さんも「若い頃大きな地震が来て畦(あぜ)が動いた!」と話していましたが、なにせ年寄りなので記憶がいまい、笑。でも断層があるのは、間違いないことだしいつ大地震が来てもおかしくない地方ななのだそうです。

 

若鮎3号

 

元教員のK先生が隣にいらっしゃり「王滝の地震のときは、授業中だった、お前ら避難しろ!と言いながら自分がまっさきに机の下に隠れたんだ」「1日中揺れていて泣きだす生徒もいた!」といったエピソードを話してくださいました。今は地震が来たらいっせいメールが配信されますが家で待つ保護者も心配だっただろうなと思いました。

 

若鮎3号

 

いったん旋回し今度は教員住宅の上に救助に向かうヘリコプター。

 

若鮎3号

 

ヘリコプター(若鮎3号)の扉が開いた場所が教員住宅の上だったので学校の先生(教頭先生)とか吊られるのかもしれないな・・と想像しながら見ておりました。( ≧艸≦)

 

若鮎3号

 

さすがに違いました・・・学校の先生は、ヘリコプターでつりさげられることはありませんでしたが教員住宅の上に隊員さんが待機しておりヘリコプターで救助される様子を見せてくださいました。

 

若鮎3号

 

二人もぶらさがっていてビックリ!!しかもロープは、子どもたちが体操教室で使うのと同じロープと金具だったのであんな細いロープが命綱なんて!と驚きながら拝見しました。(たぶん同じだと思います)

 

若鮎3号

 

若鮎3号

 

再び上空へ向かうヘリコプター。防災意識が薄い私たちは、学校行事の一環として見学させていただきましたが実際に災害が起こったら、どのように行動するか家族で話し合うきっかけにしなければと思いました。

 

若鮎3号

 

水をまく隊員さん。グランドが砂煙ですごいことになりました。

 

若鮎3号

 

ひゃ〜すごい!!子どもたちも大興奮です。

 

若鮎3号

 

空のヒーローたちが降りてきました。子どもたちは拍手と歓声で空からのヒーローを迎えました。

 

若鮎3号

 

カッコイイ!!空の男たち!

 

若鮎3号

 

若鮎3号の隊員さんが若鮎について説明してくれました。岐阜県民のヒーローです。しかし災害時は、いかに自分の家族や子どもを守るかといった自覚が大切になります。少なくても避難所に物資が届くまで数日間は、支援を待たなくても良い「備え」をしなければと思いました。

 

赤ちゃんがいる家庭では、紙おむつ・おしり拭き・ミルク・着替え‥水など。子どもがいる家庭では、食料や衣類など再確認しておきたいものです。また田舎だからこそご近所の家族構成ぐらいは把握できるような「つながり」を作っていかなければいけないと痛感しました。

阿寺断層帯で地震が発生したら・・岐阜県内での被害予想は??

阿寺断層帯で地震が発生したら・・マグニチュード7.9が想定されており岐阜県内での被害予想は??1300人が死亡が想定されています。南部では、1586年に天正地震が発生しています・・・(飛騨国帰雲城は帰雲山が崩れたことによって城主内ヶ島氏理とその一族は全員死亡し、内ヶ島氏は滅亡、周辺の集落数百戸も同時に埋没の被害に遭っています。今でも埋没金が埋もれているのでは?という憶測を呼んでいます。)

 

阿寺断層南部では、この天正地震でマグニチュード8前後の地震が発生しているため100年以内の地震発生確率は、ゼロと言われているのですがこの確率というのも半分あてにならない・・ゼロと言っても安心はできない数値だったりします。この調査では、阿寺断層のほかに岐阜県近郊では、午伏寺(ごふくじ)断層なども地震発生の確率が上がったと発表しました。