普段 我が家の床の間には、夫婦鯉の掛け軸を掛けています。しかし通夜、葬儀、法事(命日)など仏事では、宗派にあった掛け軸を掛け変えるのが正解です。床の間は、掛け軸を掛けて拝んでいたため「祈る場所」「祈る空間」でした。でも仏壇があるなら、仏壇を拝みますよね?
床の間に飾るもの
趣味や好みを重視して好きな掛け軸を飾って良いのは、365日の大半。
曹洞宗の檀家が多い地域、仏事に合わせた掛け軸を飾るのがベスト
婆さん(義母=故)の葬儀のときも夫婦鯉の掛け軸を、はずして・・と葬儀屋さんに言われたので 仏事のときは、おめでたい掛け軸は、はずすか仏事用の掛け軸を準備しておいて掛けかえると良いみたいです。
前回、婆さん(義母=故)のときは、掛け軸をはずして過ごしましたが爺さん(義父=故)のときは、いつか買わなければいけないのだから・・と諦めて?南無釈迦牟尼仏の掛け軸を買うことにしました
目次
四十九日法要にふさわしい掛け軸とは?私が選んだ「南無釈迦牟尼仏」の掛け軸
掛け軸は、一度用意したら1年中同じものを掛けるのではなく、季節や慶事などに合わせてかけかえるものなんですね。我が家では今後、慶事は夫婦鯉の掛け軸、仏事は南無釈迦牟尼仏の掛け軸と2つを行事に合わせて掛ける予定です。

四十九日まで南無釈迦牟尼仏の掛け軸を掛けます。
季節や花鳥風月、趣味の飾りつけは普段楽しむとして・・四十九日法要は、ご先祖さまを極楽浄土に導く大切な日なので祈りの象徴、祈りの空間にあやかり仏間の掛け軸を宗派に合わせたものにします。趣味の掛け軸とは、別に必要になってくるのです。
中田逸夫さんの掛け軸
普段掛けている掛け軸
普段掛けている趣味の掛け軸は、通夜、葬儀、四十九日法要までははずす!初めて聞いたときは、正直 何それ?と思いましたが仏事のときだけは、宗派に合った掛け軸を掛けておくのが正しいとのこと。思考、思想、宗教は個人の自由ですけれど。
嫁ぎ先が、曹洞宗だったので曹洞宗に合った掛け軸「南無釈迦牟尼仏」や十三仏の掛け軸、あるいは3つ掛ける場合は、本尊(釈迦如来)、左脇掛(常済大師)右脇掛(承陽大師)と決まりに従って選びます。

いろいろな決まりごとがあるんだね・・
実際 購入にいたった理由
四十九日まで、時間があるから自分が好きな書体、好きな色の掛け軸を選ぼうと思っていたら・・やたら急かしてくるおせっかいな人がいて・・

掛け軸ぐらい買えば良いのに・・買えないならうちの掛け軸、貸してあげてもいいわよ~
この人は、いつも上からものをいう超おせっかいな人。次に葬儀があったら、またグチグチ言ってくるに違いありません。

うざすぎる・・
そこで「日々是好日」(にちにちこれこうじつ)で知られる現代感覚あふれる明瞭な書風の中田逸夫さん掛け軸を購入することにしたのです。
価格、色、サイズ、書体、雰囲気が良い掛け軸
価格、色、サイズ感、実際に掛けてみた雰囲気が良かったのが購入の理由です。
- 尺五立(標準サイズ)で仏間にも程よく収まる
- 柔らかな表装と凛とした品格
- 「南無釈迦牟尼仏」の文字の調和
- 曹洞宗対応の掛け軸
- 色合い
- 値段が手頃だった

文字だと飽きないですね。
ご近所さんや親族に好評だった落ち着きと格式
私自身、書道をやっていたせいか中田逸夫さんの掛け軸は、「好きな書体」「好きな文字」で落ち着きと格式が感じたのが大きかったです。

法要のときに集まったご近所さんや親族に好評だったよ♪
宗派に合った掛け軸を選ぶ
宗派に合った掛け軸を選ばなければいけません。代表的な例が以下となります。
宗派 | 本尊掛け軸に書かれるもの |
臨済宗、曹洞宗 | 南無釈迦牟尼仏(お釈迦さま) |
浄土宗 | 南無阿弥陀仏(阿弥陀如来) |
浄土真宗(本願寺派) | 南無阿弥陀仏(名号) |
真言宗 | 大日如来・弘法大師など |
天台宗 | 阿弥陀如来、釈迦如来、観音菩薩など |
宗派による掛け軸の決まり | 御本尊と左右の脇掛け |
臨済宗 | 本尊(釈迦如来) 左脇掛(普賢菩薩)or(観世音菩薩) 右脇掛(文殊菩薩)or(達磨大師) |
曹洞宗 | 本尊(釈迦如来) 左脇掛(常済大師) 右脇掛(承陽大師) |
浄土宗 | 本尊(阿弥陀如来) 左脇掛(法然上人) 右脇掛(善導大師) |
浄土真宗(本願寺派) | 本尊(阿弥陀如来) 左脇掛(蓮如上人) 右脇掛(親鸞聖人) |
真言宗 | 本尊(大日如来) 左脇掛(不動明王) 右脇掛(弘法大師) |
天台宗 | 本尊(阿弥陀如来) 左脇掛(伝教大師) 右脇掛(天台大師) |
大切な故人を送る法要だから心を尽くして選びたい
南無釈迦牟尼仏の掛け軸は、ただの「お飾り」ではなく祈りを形にしたもの。
中田逸夫さんの掛け軸を7月中旬の四十九日法要と8月上旬の初盆まで掛けておくつもりです。
色、材質、字体、価格、すべてが我が家に合う!
長く大切にできる一幅が見つかって本当に良かったです。 南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)は、仏教でお釈迦様(釈迦牟尼仏)を意味するとのこと。さらに十三仏の掛け軸は、故人を思いながら極楽浄土まで導いてくださいと祈りを届けるために必要なんだそうです。
十三佛は、描かれたものばかりなので気に入った掛け軸が見つかっていません。おいおい探すとします。
掛け軸の記事を書くまで、すっかり忘れていたけど・・そういえば我が家。
最初に掛かっていた掛け軸は、日日是好日だったことを思い出しました。長男が小さい頃ビリっと破ってしまい、何も掛けずに数年過ごしていたのです。

そう考えると中田逸夫さんとは、不思議な縁を感じます。


床の間には、書画や山水画などの掛け軸、置物、生け花、季節の飾り、骨董品、手ぬぐいタペストリーを掛けてる人もいるよね♪