被災者に聞いた!災害時女性が備えて便利だったもの

シェイクアウト自分の家族は自分で守る、防災意識を高めよう

防災無線

家族で職場で学校で大地震にそなえる自発的防災訓練が、シェイクアウトとよばれるものです。訓練は、統一した地震シナリオに基づき訓練日時を決め身の安全を守る統一行動をとるものです。

 

アメリカ・カリフォルニアに800マイル(1,300km)にわたる巨大断層(サンアンドレアス断層)周辺は、地震の多発地帯で過去には1906年のサンフランシスコ地震、1989年のロマプリータ地震、1994年のノースリッジ地震、2004年のパークフィールド地震が発生しています。今後大規模な地震が発生すると人口密集地のロサンゼルスやサンディエゴに甚大な被害が及ぶことが予想されておりシェイクアウトは、自発的な防災訓練といえます。自分自身、自分たちが住んでいる家、地域、子どもが通う保育園や学校、職場などの防災意識を高めるものです。

 


東日本大震災の被災者に聞いた「地震の備え」

実際に東日本大震災を経験された被災女性は、家に置いておく用の「備え」と袋に入れて持ち出せる「持ち出し袋」の2通りの準備をしていました。

 

地震の備え

 

子どもやペットがいたら避難所に向かわないという選択肢もあるという言葉に、正直驚かされました。家が全半壊になって住めないなら別ですが・・自分の家の軒下や車庫でも自力で生活できるような甲斐性も必要だとはなしておられました。

避難所の物資配給は男性主体!女性だから必要な物を備えておきたい

 

水(1.5 リットル×家族の人数×3日分)+持ち出し袋に500mlペットボトル×2本(家族の人数分)
カセットコンロ 新しいもの。家で使うものとは別に用意。
カセットガス(カセットボンベ) 安いときにまとめ買い(ローリングストック)で古いのを使いながら備蓄する
精米(お米) 家族の人数に応じて(ローリングストック)で古いのを使いながら備蓄する
無洗米 家族の人数に応じて(ローリングストック)で古いのを使いながら備蓄する
レトルトご飯、アルファ米 乳幼児や老人・アレルギーがある家族に応じて、ベビーフード、アレルギー除去食品、おかゆレトルトタイプなどを用意する
うどん (ローリングストック)で古いのを使いながら備蓄する保存期間が長い、安い、調理が簡単
パスタ (ローリングストック)で古いのを使いながら備蓄する保存期間が長い、安い、調理が簡単
そば (ローリングストック)で古いのを使いながら備蓄する保存期間が長い、安い、調理が簡単
そうめん (ローリングストック)で古いのを使いながら備蓄する保存期間が長い、安い、調理が簡単
缶詰 肉・魚・豆・ひじき・フルーツ・トマト水煮など。
乾物 かつおぶし、切り干し大根、桜えび(保存がきく)
野菜ジュース 野菜不足になる。
日持ちがする野菜 玉ねぎ・じゃがいも
調味料 しょうゆ・さとう・酢
ふりかけ (ローリングストック)で古いのを使いながら備蓄する
スープのもと・即席味噌汁 (ローリングストック)で古いのを使いながら備蓄する
サランラップ (ローリングストック)で古いのを使いながら備蓄する
使い捨てコップ 1年に1回BBQやピクニックで使い切り新しく補充する
使い捨て皿 1年に1回BBQやピクニックで使い切り新しく補充する
使い捨てスプーン 1年に1回BBQやピクニックで使い切り新しく補充する
割り箸 1年に1回BBQやピクニックで使い切り新しく補充する
ジップロック 食品や衣類を入れておく他に大便などの臭いが漏れないので排泄物を入れる
ウェットティッシュ 手洗い水などライフラインが復旧するまで水が無いから
ポリ袋 食品を入れるのに使う
使い捨て手袋 掃除や排泄物の拭き取りなどに便利。
新聞紙 新聞紙で大便を包む→ジップロック(臭いが漏れにくい)そのほか色々代用できる

マスク

すっぴん隠し

ハサミ

タグを切ったりするときハサミが無いと切れない。ハサミは無いと不便。

油性ペン

小さい子どもは、自分の名前がいえないので腕に油性ペンで名前を書いておく

帽子・ヘアゴム

髪の毛が洗えない

メガネ

すっぴん隠し

歯磨き・洗口液・ガム

ライフラインが整うまで歯が磨けない・ガムはストレス解消リラックス効果を得るため

化粧落とし

メイクを落とさないと肌が荒れる(抵抗力も落ちているため)

保湿乳液・化粧水

 

肌が荒れる、肌に合う合わないがあるので必ず準備しておきたい

おりものシート尿とりパット

お風呂に入れない、下着が替えられないのでデリケートゾーンがかぶれる、必ず用意しておく。衛生用品は、合う合わないがあるのでローリングストックで使いながら備蓄する

紙・ノート・書くもの

連絡先を書いておく、家族や親戚宛への連絡など。スマホやiPhoneが使えなくなるため

マスク

すっぴん隠し、避難所ではインフルエンザや胃腸風邪ノロウィルスなどが蔓延するので予防用に。子ども用サイズも準備する

スマホ・モバイルバッテリー

スマホ・iPhoneの充電器(日頃から100%にしておきたい)機種によっては、0%でロックがかかることがある、避難所では、情報が入ってこないのでとにかく情報を知るためのスマホやiPhoneは、必需品

使い捨てカイロ

 

お菓子

子どもの気持ちを落ち着かせることが出来るが「お菓子を下さい」とは言いにくい状況のようです。

毛布や衣類

車中泊になった場合、血栓予防に毛布や衣類を丸めてできるだけフラットな状態を作ると良い。また避難所の床は冷たいのでクッションや防災クッションアルミシートがあると暖かい

下着・ブラジャー

避難所に届くものは、サイズがあわないことが多い

アイマスク・耳栓

避難所では他人の音にものすごく敏感になる
紙おむつ 水が途絶えているときは、紙おむつの上に用を足すことも想定しておく。
アルミホイル ご飯をつつむのに利用

 

お米を備蓄の柱にするという考え

 

非常食


電気は、比較的早く復旧しますがガスや水道の復旧には、時間がかかることが想定されます。いずれ復旧するものの3日間(3食分)×家族の人数分の食料を準備しておきます。我が家は、家族が多いので防災用の保存食を多めに購入していますがお米を備蓄の柱にしておけば費用もかさみません。お米2キロで27食分です。3人家族なら2キロの無洗米を用意しておけば非常食を買うより安上がりです。

 



的中率86%!緊急地震速報がなったときの正しい行動

防災メール

東日本大震災を体験された女性にお話をうかがいました。当日職場で一斉に緊急地震速報が鳴ったそうです。地震速報は、2011年度(平成23年度)当時の的中率は、56%と低く女性も大地震という認識がまったくなかったそうです。※緊急地震速報プログラムは、東日本大震災の直後誤報が相次いだためプログラムを改修、2015年現在的中率は、86%となっています。

 

サイレントモードやマナーモードにしていても緊急地震速報だけはけたたましくなる仕組みになっています。緊急地震速報がなったときどのような行動が正しいのか、正直そのときにならないとイメージしにくいのですが、「周囲の状況に応じて、あわてずに、まず身の安全を確保すること」が大切です。

 

女性は、周りの人が非常口に向かって走る姿を見てはじめて行動を起こしたそうですが、とにかく1秒でもノンビリしていてはいけないと話しておられました。職場の対応が迅速だったために、点呼が終わるとすぐに帰宅が許されたそうですが、普段通っている橋や道路が通れなくなっており時間をかけて家にたどりついたそうです。子どもが保育園・小学校・中学校・高校と通っている場合、いざというときどのような行動をするべきか話しあっておくと良いとのことでした。

 

避難訓練や防災訓練はいついかなるときも冷静に対応しなければならないので本来なら不定期に行われるのが望ましいのだと思います。しかしどうしても学校や職場が主体となってしまう訓練は、参加者が受け身になりがちです。自分の身は自分で守る、自分の家族は自分が守るという防災意識が大切だと思いました。