いざというとき家族子どもを守りたい。被災者に聞いた家庭で備えておきたいもの

地域の防災備蓄倉庫の中を見てみよう

岐阜県中津川市の消防署の分署が坂本・加子母・中津・蛭川・福岡に設置されています。防災水防倉庫として坂本・加子母・中津・蛭川・付知・福岡・阿木・落合・山口・坂下の各地域に設置されています。また私が、住んでいる地域では、地域(地区)ごとに備蓄倉庫があります。

 

地震・災害時に必要なものが入っており1年に1回の防災訓練のときに備蓄倉庫が解放日に見に行きました。備蓄倉庫は、大きいので地震や災害が来ても大丈夫なように食べ物がたくさん入っていると思っていました。保存水・災害用保存ビスケット・粉ミルク・サバイバルフーズ・簡易トイレ・組み立てトイレ・トイレットペーパー・飲料水・ビスコ・かまどセット・毛布・ブルーシート・懐中電灯・カセットコンロ??どこにもありませんでした。私が住んでいる地域だけなのかもしれませんが、各家庭で準備しておくという方針らしいです。非常食も用意してありましたが間もなく消費期限が切れてしまうので来年の防災訓練のときに食べてしまうそうです。

 

非常食が22食分!!
うちの家族9人なんですけど?

 

22食分の非常食

地域全体でも3100人の人口に1000世帯。私が住んでいる地区は、22世帯80人ほどが生活しています。我が家は、9人家族なのでとても足りないわ!と思いました。

 

お米を作っている家も多いのでいざという時は、なんとかなるのかもしれませんが用意されている備蓄食品だけではとても足りないと思いました。

災害用五目ご飯

 

備蓄食品を買い揃えるとなると各家庭の負担金が高くなるので各家庭で準備するという方針なのだそうです。実際に災害が来たら助け合いの精神は崩壊するだろうし、そういうときに限って意地悪なことを言う人も増えるので、私は、自分の身は自分で守ろうと思いました。っつうか家族の人数多すぎw

 

個人で自覚を持ちながら備蓄食品などを用意しないといけないと痛感したし地元に備蓄倉庫があるならチェックしておくべきだと思いました。

 

田舎と都会の違いだけではありません

 

私が、住んでいる地域は岐阜県でも田舎です。備蓄倉庫の中身が想像以上にスカスカで驚きました。しかし都会出会っても人口に応じて備蓄食品の数や量には、隔たりがあります。備蓄倉庫に保管されている食品一覧表を見たらA地域(市役所などがある)在庫数100・・B地域在庫数ゼロ・・C地域在庫数ゼロ・・D地区在庫数ゼロとなっていました。中心となる避難所に行けない場合も想定する(車で5分ほどの距離でも橋が通れなくなる、道路が通れなくなる)などを考えると地震用の乾パン、インスタント麺、米、缶詰、水、ろうそく、懐中電灯、毛布、衣類、医療品、革手袋、ゴーグル、防塵マスク、ホイッスルなどは、各家庭で家族の人数に応じた量を準備しておきましょう。


東日本大震災の被災女性から伺ったこと

被災女性

先日福島県浪江町出身の女性とお話させていただく機会がありました。東日本大震災で原子力発電所の事故がありお子様の安全を考えて故郷を離れたそうです。現在ご家族とともに暮らしておられますが、実際に東日本大震災で被害に遭われただけ防災に対する意識がより具体的でわかりやすいものでした。

 

2011年(平成23年)3月11日に大きな震災から間もなく6年が経とうとしています。当時は、飲料水や備蓄食品を買い揃えることに躍起になっていた私ですが報道されない被災地の現状や避難所生活のこと、今住んでいる地域で災害があったらどう動くのか、どうしたら良いのか考え直すきっかけとなりました。

 

自分の子どもや家族を守るのは、母親自身

 

「前日から余震があり震度3程度の揺れだった・・当日大きな揺れがあったときも自分は、パソコンの電源を落としているうちに会社の非常口は、パニック状態になっていた。歩こうと思っても千鳥足のようになり先に進めずしゃがみこんだら立ち上がれないような揺れだった。そしてテレビで見るように避難所に行けば物資が配給してもらえ、ボランティアの人が動いてくれるというイメージを持っていたけど実際には、誰かがどうにかしてくれるというかんがえは間違いで被災者自身が動かなければならないことが多い」

 

そう話してくださいました。私には、自分の家が倒壊するといった災害経験がありません。しかし実際に被災された方のお話を聞くとあらゆる場面を想定しながら臨機応変に動かなければいけないと痛感しました。私の住んでいる岐阜県には、A級活断層が3箇所も存在します。東海地震が発生したとき海溝型地震の影響と活断層地震の影響を受けないとは言い切れません。誰かが助けてくれると待っていてはいけないとおもいました。

 

皆が被災したら誰かが何とかしてくれるのではなく家族を守るのは、母親である自分自身という意識を持たないと子どもや家族を守れないのです。

 


家庭用倉庫(車庫)に準備しておきたい物

備蓄倉庫

地域の備蓄倉庫を見せていただいて家庭でも災害時に困らないように防災で使える道具の確保や保管場所を確認します。家庭用の倉庫などを用意されるのも1つの方法ですが大事なことは、必要なものがだいたいどのあたりにあるのか把握しておくことです。

 

飲料水や食品はローリングストックという考えで使いながら備蓄していきたいので台所(キッチン)が保管場所になります。工具などは、車庫にまとめて置いてあります。衛生用品・衣類は、2階の防災コーナーに保管。持ち出し袋は、2階の寝室(押入れ)に置いています。被災者の方にバラバラに保管してて大丈夫?と伺ったらだいたいどのあたりか把握しておけば良いのだそうです。飲料水や食品は賞味期限があるし台所から離れた場所に保管すると日常的に消費しながら備蓄していくのが、難しくなります。

 

ローリングストックで用意すると便利なもの、フリーズドライの味噌汁・缶詰類(果物・ツナ・やきとり・さば・コーン・ひじき・豆)レトルトカレーレトルトソース・ポカリスェット(夏の災害時用)・麦茶(水出し)・ミネラルウォーター)うどん・そうめん・米・ペットボトルのお茶・水・ジュース・野菜ジュース、小さいこどもがいる場合・‥お菓子

 

ハンマーバールジャッキ角材

 


準備しておきたいのがハンマーバールジャッキ角材などです。緊急脱出のための窓割りや倒れたブロック塀からの脱出転倒家具からの脱出などが必要になります。※家庭では家具の転倒防止をしておきます。

 

ハンマー

 

土嚢袋は、大雨災害のときに使用します。

 

土嚢袋

 

準備しておきたいのこぎり

 

 

のこぎりには、 電気のこぎり 片刃ノコギリ 引廻しのこぎり 木工用のこぎり金切のこぎり非金属用のこぎりがありますがホームセンターなどで普通に安価で売られている大工用両刃のこぎりは、意外にも使い道が無いものです。大工仕事に慣れている方で無い限り折りたたみ式万能タイプのノコギリの方が扱いやすいです。折込のこぎりゴムボーイは、切れ味良好で安価。ハンドルがゴム製なので女性でも扱いやすく疲れにくいです。

 

 

ガソリン発電機

 

ガソリン発電機は、ヤンマーやスパルナカトミhonda の製品の評価が高いです。重さ(重量)があるため女性の方は、ハンドルキャスター付きを選ぶと扱いやすいです。キャスターがあると移動に便利だからです。エンジン音も大きいですがアウトドアキャンプや非常時にあると便利。災害対策用備品として非常用発電設備インバータ発電機を準備しておきましょう。従来のものと比べるとコンパクトで外観デザインも良いものが多くガソリンを準備しておかなくてもカセットボンベで確保できるタイプも販売されています。

 

リールコードリール

 

 

コードリールは、使いやすく巻きやすい製品を選びます。長さは、10メートルから50メートルとあり長ければ長いだけ便利ですが重さが加わってくるので30メートルぐらいが扱いやすいと思います。さしこみ口4口ぐらいあると便利です。合わせて延長コードも準備しておきます。

投光器

 

災害時ライフラインが途絶えると不便なのは、照明がないことです。東日本大震災では、電気の復旧が1週間。水道の復旧に3週間。ガスの復旧に5週間かかっています。熊本地震では、
電気の復旧に1週間。水道も1週間。ガスは2週間。2016年の鳥取地震【マグニュチュード6】では、翌日に復旧しています。ガスは、二次災害防止の為に復旧に時間がかかります。

 

投光器は、ライフラインが数日途絶える場所で使用する可能性が高いので屋外に持ち運べるポータブルタイプ。雨が当たっても安心な防水機能がついたもの・停電時も使える充電式・安定感がある三脚スタンド式・長時間点灯が続くLEDタイプが便利です。日照時間が長い夏・夜が明けるのも日が暮れるのも早いので暗い冬、いつどんなときに災害にあうかわかりませ。スタンド式は、両手があいて作業がしやすいです。

防災ヘリ若鮎3号 防災ヘリがやってきた

子どもと学ぶ防災訓練が 実施されました。東日本大震災に緊急援助隊として参加した職員による防災講演会、地震体験、岐阜県防災航空隊による新型の機体(3 号機)を使用した救助訓練・機体の見学を中心に 身をもって体験することで、防災への意識向上を図るために 行われました。

防災ヘリ(岐阜県 若鮎3号)を見学しました。中には タンカーが あります。十字のマークの リュックが あったので 中も見せてもらいました。

防災訓練消火活動 備蓄倉庫

消火器の種類と消火訓練の様子

防災備蓄倉庫に収納しておきたい ハンマー ジャッキ 角材

防災訓練 バケツリレー 人口呼吸法

災害が 発生した時 行政が設置する 災害対策本部は、すぐには、機能しないことが 多いようです。(役場や 市役所)そのものが 災害の被害を受けることもあるため 住民が一丸となって 防災意識を高め 訓練することが重要です。

防災訓練で応急救護の訓練として 実践される負傷者に対する 人工呼吸法の訓練に参加しました。


家族を守るために家庭に備えておきたいもの

家庭用の防災コーナーを作っておき1.5ペットボトルの飲料水×家族の人数分、プラスチックの衣装ケースや引き出しなどを利用します。懐中電灯・ランタン・手回し充電器・給水用折りたたみ式ポリタンク【給水車に水を汲みに行くとき使用】・ごみ袋・乾電池・カセットコンロ・カセットガス使い捨てトイレ(介護用や赤ちゃんの紙おむつを代用する)マスク・衛生用品(三角巾、ガーゼ、包帯、ウェットタオル・消毒液・絆創膏・市販薬・生理用品・化粧落とし・化粧水・ウェットシート)・マジック・ハサミ・軍手・ガムテープ・マジック・ノート・食料品【乾物・無洗米・ジュース・お菓子】などを準備しておきます。

 

衣装ケース

 

私は、切り餅や乾パン・缶詰に入ったパン・リッツ【クラッカー】のほか水で食べれるご飯ものを用意しました。しかし・・これも賞味期限があるのでローリングストックという考えで日常的に使いながら切れ間がないように補充していきます。

 

スーツケース

 

スーツケースは、様々な物を持ち運ぶのに便利です。道路に亀裂が走って車での移動ができなくなった・・車のガソリンが切れた【ガソリンスタンドは電気のライフラインが切断した状態では、給油してもらえなくなる】などを想定して持っておくと便利です。ハードタイプで比較的安価なスーツケース→スーツケース キャリーバッグ キャリーバック キャリーケース

 

持ち出し袋

 

個別の持ち出し袋(1人に1袋)には、マジック・ハサミ・ノート・軍手・マスクと生理用品・充電器を入れておくと良いそうです。

 

かけや(掛矢)つるはしスコップジョレン

かけやとは? 樫(かし)などで作った大形の槌(つち)杭(くい)などを打ち込むとき使います。災害時は、物を打ち壊すときに使うようです。ジョレン鋤簾(写真手前)土砂等をすくったり、ならすのに使います。

 

自然災害は、地震だけとは限りません。大雪・雪崩・大雨・洪水・竜巻・土砂崩れ・落雷‥地滑り・土砂災害・噴火など想定外のことが発生します。大工さんが使う道具なので一般家庭では、置いていないかもしれませんが、いざ災害が発生したら支援を待つ前に被災者自身が動かなければならないことを意識しなければならないのだと思います。

 

災害が発生し自宅が全壊(半壊)したとき、自分の子どもが重いタンスの下敷きになっていたら助けださなければいけないし、道具の使い方扱い方を知っていれば助けられる命は、助け出したい!「私は女だから出来ない」とは言ってはいられないと思うのです

 

災害が発生し数日後には、支援ボランティアがかけつけますが道路が分断された場合、どうするのか?どう動くのか?地域によっても支援には、ばらつきがあります。周りには、被災者しかいない状況になったら被災者自身が動かなければいけなくなります。女性であっても何のために使う道具なのか?どのような使い方をするのか把握しておくことは大事です。

 

反射式ストーブ【電気が使えなくなるから】バール、ボルトカッター、折込みのこぎり、大ハンマー、カケヤ、バチツル、ショベル、ジョレン、トラロープなどは使い方を覚えておきたいものです。